↑最悪なタイトル。オヤジだな、俺も。
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (141件) を見る
厚い本は結構時間がかかる。
短編ならまだいいが、長編の場合は途中何度も前を読み返すので、
さらに時間がかかる。ということで挫折した本も多いのだが。
話の構造を大きくすると、その分つじつまあわせが目に付いたり、
もしくは登場人物(作者)がうるさいほどに饒舌だったりする。
そもそも京極氏の饒舌が好きではあるが。
ここ何冊かはそれが鼻についていた。
例えば「陰摩羅鬼」や「邪魅」等々。
そういう意味ではラストの「旧鼠」も「そんな都合よく」とも思う。
でも前記2作よりは好み。というか氏の作品の中でも上位の方かな。
その感覚は、村上春樹氏の初期3部作の「結局何も解決せず、鬱々とした明日はまた来る」よりも
「ダンス×3」の「解決こそしてないが、もしかすると明日はちょっと楽しいかも」の方に魅かれたのと一緒?
救いようのない結末の方が自分の人生には近いから?
よくよく考えてみれば、ここから又一物語は始まるんだよな。
決意表明はポジティブなもんだ、とひとりごち。