その朝は、いつものように、何度も屁を垂れ流しながらやってきた。
役職定年となる57歳。
役職自体は昨年の1月から外されている。
結局子会社の役員には戻らず、そもそも社名も変わった新しい会社で、お気楽に過ごすことになってしまった。
ようこそセカンドライフ。
クビにならなかっただけでもめっけもの。
楽な閑職で良かったじゃないか。
とはいえ、不甲斐なくも、まだ借金を抱え、走り続けければいけない。
57歳になる準備は間に合ったのかい?
だらしがない俺は結局何者にもなれず、明日に怯えながら、今日も生きる。
もっと丁寧に、野心を絶やさずに、毎日を暮らそう。
そして日記をアップした後に気づく。
あぁ、誕生日は明日だ。